高崎東小学童クラブ

高崎市立東小学校に通う児童のための学童クラブです。

学童保育「密集回避は困難」対応手探り 尽きぬ不安 長崎新聞社

学童保育「密集回避は困難」 対応手探り 尽きぬ不安


 新型コロナウイルス感染防止策として、県内の16市町の公立小中学校などが4日、休校に入った。子どもたちの受け皿として、共働きやひとり親家庭の児童を預かる放課後児童クラブ(学童保育)などは、初めての事態に手探りで対応しているが、国が求めるような密集回避は困難との声も上がっている。

  長崎市立高城台小の敷地内にある学童保育高城台クラブ。休校初日は、午前9時までに小学1~6年生約50人が預けられた。9時15分から45分間は勉強時間。子どもたちは長机にプリントを一斉に広げ、すぐ横に隣り合わせに座って取り組んだ。勉強後は学校側の使用許可を得て、体育館でボール遊び。明るい声が弾んでいた。
  厚生労働省などが2日付で県などに通知した感染防止策では「不要な接触を避け、1メートル以上離れて着席」するよう推奨している。
  同学童の現場責任者、高倉悟さん(46)は「部屋の広さの関係もあり、密集を避けるのは現実的に難しい。勉強をするにも遊ぶにも、子どもは自然と集まってしまう」と困惑気味。手洗いや消毒、換気の徹底で感染防止を図るが、消毒液のほか、トイレットペーパーなど紙類の確保も難しい状況にあり、不安は尽きない。
  県によると、2019年5月現在、県内には392の学童クラブがあり、登録児童数は1万7960人。休校措置を受け、大半のクラブは手探り状態のまま、朝から受け入れている。
  「子どもたちが学校以上に密着している学童ほどリスクが高い場所はない」。そう危機感を抱くのは、諫早市の学童クラブの代表。支援員にはパートも多く、扶養関係で労働時間の制限もあると指摘する。「社会全体でどう回していくか、きめ細やかな対応を考えてほしかった。今回はいろんな意味で矛盾があり、学童にしわ寄せがきている」と嘆く。
  スタッフの確保を巡っては、学童側の要請に応じ、市内小中学校の学習支援員を派遣した西海市のような例もある。
  一方、学童に登録していない児童を学校で受け入れたところも。五島市立緑丘小には午前8時半ごろ、1、3年生の児童4人が保護者と一緒に登校。教諭が“時間割”を作成し、「学習」「運動」などの時間を設けた。
  3年生の近藤一花さん(9)は「学習会があって、1人で家にいなくていいからよかった」と安心した様子。川上浩太郎校長は「初めての出来事で手探りだが、できることをやっていくしかない」と話した。
  西彼時津町は町内四つの児童館を通常通り午前から開館。町の担当者は「必ず検温し熱があれば来館を控えるなど、感染を防ぐために各家庭がマナーを守ることも大事」と訴えた。
  民間企業にも支援の動きが出ており、佐世保市西海みずき信用組合下京町の旧本店ビル3階を自習スペースとして開放。「困っている人のために空きスペースを活用した。少しでも役に立てれば」としている。